「わたしがいたら……おもいっきり走れないでしょ?」




煌くん…優しいから………




自分の事より…わたしを優先しちゃう…きっと……





「愛依…」




煌くんはわたしを抱き締めてくれた。




「俺も…お前と一緒だ…
一番…後ろに乗せたいと思うのはお前だけだ。
それに…お前には…誰の後ろにも乗ってほしくねぇ…
お前が乗るのは……俺の後ろがいい…

だめか……?」





煌くん……





「わたしは…乗りたい…けど……」





第三者からは……どうなんだろ…?



わたしはチラッと愁さんと慶ちゃんを見た。




「俺は……言いと思うよ?
愛依ちゃんは翠姫なんだし……なんせ、うちの総長が自分の意見を変えるとは思わない…から、決まりだね?」



慶ちゃんもそう思ってるみたいで何度か縦に頷いた。





「仲直り…?」




わたしは煌くんを見上げた。




「そうだな…」





と、呟いた煌くんの…顔が近いような……?




はっ…!!


わたしは慌てて顔を煌くんの胸に押し付けた。