「人殺しと・・・呼ばれるかもしれない」
アレンは、息を吐くようにつぶやく。
「ロルフやエミールはともかくとして、俺やダニエルは・・・」
アレンがため息をついた。
「故郷の民に銃を向けた反逆者として名を刻むかもしれない」
アレンの目には、何かが浮かんでいた。
その何かに名前をつけるとしたら・・・
銃の堅い感触を手のひらに感じながら、俺は自分の胸に問いかける。
『俺はどう生きるべきなのか』と・・・
アレンが・・・おかしい。
戦いのためと言うより・・・どこか、狂ったような。
いや、投げやりなような。
ずっと、ずっとそばにいた。
言葉が違っていても。
クラスが違っていても。
故郷と聞いて思い出す風景が違っていても、それでも寄り添ってきた。
だから・・・分かる。