「まさか、奏多が見つけるとは思いませんでしたよ」


 フフッと笑いながら紺が言った。


「奏多…ナンパしてると思ってたしぃ」


 昂が横目で奏多を見ながら言った。


「姉ちゃん、どこにいたんだよ」


「大通りに……」



「えっ!じゃあ、桜華見た!!??」




 ……あ、そっか。


 美橙は、私が桜華ってこと知らないんだった。



 あはは。そーだった、そーだった。



「……見てないよ」


「そっか……」


 わかりやすくショボン…とする美橙。



「とりあえず無事でよかった」


 和也がホッと肩をなでおろしながら言った。