少しだけ、




 罪という苦しみが、楽になった気がした。





「ほら」



 また、手を差し出してくれた奏多。




「…ぅん」




 私はゆっくりと、手を重ねた。


 ほっぺが少し熱い。




 きっとそれは、嬉しいから。





 あ……私………生きてる…。





 ちゃんと、存在してる。


 心の中が、あったかくなった。