「ありがと。嬉しいよ」




「それじゃぁ…!」







「でも、ごめん」







 「ごめん」その言葉を聞いて、私は泣きそうになった。けど、泣いちゃダメだ。これは私のプライドなのだろうか。








「俺さ、好きな奴がいんだよね。大切な仲間で、…今頃、“世界”を回って誰かしらを助けてると思う」






 夜になっていた空を見上げながら、切なそうに話す。その姿を見て、本当に好きなんだ…と思い知らされた。きっと、ずっと好きなんだろう。何年も、その想いを抱えて過ごしてきたんだろう。