―――宝石館の屋上。




 私と犯人五人が着くと、そこにはもうお父様とボディーガードと木原。そして警察らしき人3人がいた。




 ……なによ、「心配したぞ」って顔して見ないでくれる?ボディーガードさん。





「さぁ、金を渡してもらおうか」




 私を担いだ人が、私を強引に連れて前に出る。




「逢恋をまず返せ…!」



 肩を震わせて、お父様が言った。お父様、顔真っ青よ?大丈夫よ、私は。安心して。




「いーやっ、まずは金だ。一億円、ちゃんと用意できたんだろうな」


「できてますよ」



 木原が真っ先に答えた。