――――周りからゾクッとするような笑い声が聞こえ、だんだんと意識を取り戻す。



 まだ目は閉じたままなので、ここがどこだかわからない。




 ヒンヤリと冷たい床。笑い声が響くココ。







「宝石、何個頼む?」


「いや、ここは金で」


「じゃー、一億!?」


「それ多すぎだろ」


「じゃあ、5000万は!?」


「……いや、一億でもあっちからしてみれば少ないほうだろ」


「だな。大事な一人娘がこっちにはいるんだから♪」






 話し声からして、約五人。冷静に考えることができたのは、きっと昨日ヤンキーにからまれたおかげね。