まぁ、仕方ないわよね。これが私の運命なんだもの。他の人に変わってもらいたいけど。



 深呼吸をしてから、私はお手洗いから出た。







 ―――すると。








「っん!?」





 口元をハンカチかなにかで塞がれ、そのまま私は目を閉じ、意識を失ってしまった。




「ハハッ、案外楽勝だったな」


「こんなに早く一人になるなんてな」


「絶好のチャンスだったぜ」


「早く逃げようぜ」


「そうだな♪」




 五人組の目出し帽で顔を隠した、怪しげなやつら。そんな奴らに、私は連れ去られてしまった。