「俺も、大好き」








 耳元で私にしか聞こえないように囁いた咲久の声は、私の耳にスッ…と入っていって胸に響く。







「朱綾は…?」





「き、聞かないでよ…」





「好き?」





「……っ、す、好き!大好き」







 私はそう言って、ギュッ、と咲久の背中に腕を回した。