「それより、怪我はありませんか?」



「え、私?

 ないない。全然ないよ」



「それならよかったです」






 相変わらずだな、満は。でも、やっぱり優しくてイイ奴。







「じゃ、行こっか」



「え、…きゃっ!」





 座っていた私を、抱きかかえた咲久。……お姫様抱っこというもので。






「ちょ、おろして!!」



「だーめっ」





 ペロッと舌を出し、ウインクをする咲久。