「朱綾!!!!!!」








 はぁはぁ…と息が乱れていて、彼の茶色い髪はところどころはねていた。走って、探してくれたんだろうか。





 ―――それは、私のために…?





「…朱綾って名前なのか」




 独り言のようにそう呟く青澤は、私の方を見て「ほらな」と口パクで言った。「やっぱり来ただろ?」そう続けて言ったあと、青澤は数歩前に出た。







「よく来たな。





 甲羅の皆さん」