「おはよ、朱綾」 後ろから突然挨拶されて、思わず肩がビクゥと少し上がる。 語尾に「♪」がつきそうなくらい機嫌のいい挨拶をしてきたのは、彼。――――咲久だ。 「さ、ささ、咲久!! お…はよ」 なんかいつも通りすぎない?…まぁ、そのほうがいいんだけどさー。 でも、どうしてだろう。 胸のあたりが、モヤモヤするの。