「やめないか?そういうの」








 見てて呆れた……というか、こういうのが許せない私は、


 ついに口を出した。



「あ゛!?誰だ」



 私はポッケに入れていた、ピアスを耳にしながら、


「通りすがりのヤンキーだけど?」


 と低い声を出しながら言った。




「逃げな、そこの男子高校生くん」




 顎で大通りを差しながら、私は言った。




「あ、ありがとうございます…!!」



 そう言って、男子高校生はカバンを抱えながら逃げてった。



 私って、お人好しなのかな?

 いやいや、これは「正義のヒーロー」と言ってほしいな。