それが、“自分”を保てる唯一の方法だったから。







 俺は………タイムマシンがあっても、同じことを繰り返していたかもしれない。






 姉ちゃんを傷つけて。姉ちゃんが悪いと何度も責めて。








 あぁ、俺はなんて最悪な人間なんだろう。







 人に当たらなくては自分を保てないなんて。


 怒りに任せて、姉ちゃんを…家族を傷つけるなんて。ましてや、家を出るなんて。


 そして、後悔して探しても会えないなんて。






 俺は最低な人間だ。




 謝ることすらできないでいる……。