『…そうか。その言葉を聞けて、俺は満足した。
あぁ、いるよ。この学校にな。
―――って言いたいところだが、残念だが、いねぇんだよ。ここには。
俺と健吾も手分けして探してるんだけどよ、見つからねぇんだわ』
ごめんな、と付け足して言う晋也さんの声が耳によく響いた。
「そ…すか。いきなり電話かけてすみませんでした。
……はい、でわ」
電話を切ると、拓真が「どうだった?」と聞いてきたので、黙って首を横に振った。
通ってなかったよ、そう言わんばかりに。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…