俺らはずっと待ってる。美藍が俺らのとこに帰ってくんのを。ずっと、ずっと。
龍華の倉庫に戻り、拓真はさっき俺に頼まれたことをやるため早速パソコンをいじり始めた。
さっき頼んだこと。それは、甲羅のこと。そして和也って奴のこと。
それと、美藍と甲羅の関係。
世界NO.1のハッカーの拓真が調べれば、すぐにわかる。俺は前までそう思っていた。
が、実際は違ったんだ。拓真は美藍の技術には確実に負けてる。美藍の居場所がわかんないのも、それが原因。美藍は自分の情報を漏らしたくないのか厳重にロックをかけてる。
何度見ようとしても、そのロックが解かれることはなかった。
さすがは、桜華といったところだ。
美藍がいなくなった今、俺が副総長兼総長代理をしている。
美藍が抜けて、一年が過ぎた。
時間は残酷なほど必ず進み、そのたびに美藍との距離が長くなっている気がするんだ。