桜華は一瞬にして影狼を倒した。






 そして、初めて会ったとき俺らに言った言葉と同じことを清乃に言った。







「俺を殴りたかったら、己を殴れ!」




「守りたいもののために、殴れ。
 …そして生きろ」



「ケンカっつーのはな、なにか守るためにあんだよ」



「…八つ当たりしてるだけだろ?」



「強くなれよ」



「心を強くすれば、次第に力もさらに強くなんだからさ」






 胸に刻まれていく、桜華の言葉。