冬の寒さに負けず、俺らは戦っていた。 数人対俺一人。 避けるのがやっとのこの状況。攻撃が当たらないし当てれない。当たったとしても、相手はなんともない顔をしている。 …だめだ。このままじゃ負ける。 マイナスな考えが思考を巡っていたとき。 「うっ」 奏多の苦しそうな声が倉庫に響いた。背中を鉄パイプで殴られたらしい。 膝がカクン…と曲がり、奏多は顔面から倒れた。