「だぁかぁらぁ、私はー、あんたらに手を出されるほど弱くないって言ってんの!


 わかった?」






 上から目線の言葉に、俺らはイラッとした。



 年上には敬語でって学校で習わなかったのか?こいつ。




 あー、まじうぜぇ。








「チッ、さっきから無視してんじゃねーよっ」







 背が高いほうの不良が、女の子の腕をギリ…と強く掴む。今にも折れそうなくらい、強く。



 やべぇ。これじゃまるで人質じゃん。俺ら動いたらこいつの腕折る、的な。やべぇ状況じゃねぇか。




 ……だから、ガキは黙ってればよかったのに。お気の毒に。