二人組はいかにも不良って感じで、カラフルな色に染められた髪を見れば一発でわかる。
―――てか、なんであの女の子…抵抗しねぇんだよ。
諦めたか?
涙目にもなってない。悲鳴すらあげてない。…その違和感に包まれる。なんかおかしい。普通の小学生の女の子なら、泣くだろ?「助けて」って叫ぶだろ?
というかそもそも、なんでこんな夜中に一人で出歩いてんだ?
あの子の親はどうなってんだ。クソッ。
今日は、“いつも”とは違う気がした。
違和感ばかり感じる中、俺らはそいつらに近づく。
「健吾、いくぞ」
「あぁ、わかってる」