「……うん。絶対に帰ってくる。やりたいことが終わったら。絶対に」
好きな人が待っている。…それがどれだけ嬉しいか。和也は知らないんだろうな。
すると、和也はズボンのポッケに掴んでないもう片方の手を入れなにか探し出した。
「あ、あった」と小声で独り言を言うと、そのなにかを私の指……小指にはめた。
「?」
和也の手が私の腕から放され、私は小指にはめてあるなにかを見た。
「――――こ、これって…指輪?」
プラチナのちょうどいいサイズの指輪。シンプルで大人っぽくて、私の好み。
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