「はっ、いらねぇよ」




 パン、と私が差し伸べた手をはらった。




「!?」





「俺は一人でも、立ち上がれる」






 そう言って、苦しそうに立った。片膝はついてるけど、ちゃんと“立ってる”。








 ―――あぁ、お前は私より断然強ぇよ。だって、一人でちゃんと立ち上がれた。


 私は、無理だったもん。みんなに助けられなきゃ、今もずっとうずくまってた。




 清乃、やり直せよ。お前なら、きっと本当の意味で強くなれる。私が保証するよ。







「あぁ、そうか。…そうだな。




 強くなったら、本気の勝負受けてやんよ」





 私はそう言って、みんなの方を向いた。