――――ある日、いつも扉の前にとっくに来ているはずの徹がいないのを気配でわかった。
どうしたんだろう。いつまでたっても扉が開けない私に腹を立てたか。それともなにか用事が?
心配になる。“いつも”がある日突然なくなったから。
プルルルルル
そんな時だった。一本の電話が部屋に響き渡ったのは。
そう。これはまるで、昨日闇狼が私に電話をかけてきた時のように。前ぶれもなく。
私のスマホから鳴り響いてる着信音。画面を見ると、「銀」と書かれていた。
背筋がツーと凍る。…どうして?
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