「……い、今手術中なの…。だから、わからない…」
やっと出た言葉がこれだった。
本当のことしか言えない。「大丈夫」と声をかけてやることもできない。…こんな私に腹が立つのは当たり前。
美橙は「助かるよね!?」と私の服をギュッと力強く握り締めながら何度も何度も叫んだ。
「助かって、ほしい……」
私はホンの少しの希望を胸に、そう呟いた。
そして、手術中のランプがパッと消えた。
手術が終わったんだ。
そのことにいち早く気づいた私は「父と母は…!?」と聞いた。
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