そんな時だった。





 平穏な生活が、あっけなく終わったのは。










 ―――プルルルルプルルル…








 誰かの携帯の着信音が幹部室に響く。


 誰の携帯だろ…。


 他人事かのように、私は五人の顔を順番に見た。


 けどみんな、携帯を確認して「俺のじゃない」って顔を作る。



 そして、私にみんなの目線が集まる。



「え…私の??」




 ありえない。だって……。