すると―――
「いちまぁい…にまぁい……さんまぁい……よんまぁい…」
かすれた声でなにかを数えてるような言葉を言った誰かがいた。
その“誰か”にライトが照らされてる。
「……ごまぁい…ろくまぁい……………あれ?一枚足りなぁい」
お皿を数えていたらしく、最後の部分を強調しながら“誰か”が顔をこちらに向けた。
その顔は、しわが刻み込まれていて目が片方ない。
というか、この人……井戸にいるし。
「ぎゃあああああああ!!」
隣からうるさい叫び声が聞こえ、思わず耳を塞ぐ。
え……、この声……。
私は恐る恐る横を振り向いた。