奏多はパン片手に、営業スマイル。 …うわぁ。あれ絶対疲れるよ。 あの笑顔……ちょっと引きつってるし。 大変だなぁ。奏多も。 「次、午前最後の種目だね」 本を読み終えたのか、昂がそう言った。 「障害物競走だっけ?」 私がそう聞くと、紺が立ち上がってそう言った。 「はい。行ってきます」 そっか。紺が出るのか。 「頑張ってねー!!」 「はい」 ニコッと微笑み、紺は行った。