次の種目は、借り物競争。 私が出場する。 「じゃ、行ってくるねぇ」 「頑張れよ!」 奏多のその言葉に私はガッツポーズで返した。 ただ走るだけじゃない、ってところがいいよね。これ。 どんな“借り物”が紙に書いてあるんだろう。 第二レースを走る私は、ちょっと様子見。 パンッ!という音で、レーススタート。 ほとんどみんな同じときに紙を手にした。 すると、みんな固まる。 「…?」 どうしたんだ…?