「どう?高校慣れた?」



「はい、だいぶ。」



「そっか!!テニスはもうやんないの?」



「あ…はい、高校生になったら、バイトしたかったんで。」



「へ〜、バイトしてんだ。



…ねえ。」



ちょうど私の家につくと、歩みを止めて私を見る先輩にちょっとドキッとする。



「実沙紀(ミサキ)さん、元気?」



「…はい、元気です。」



実沙紀ってのは、大学生1年生の私の姉。



皐月先輩が私に話しかけてくれるのは、私がお姉ちゃんの妹だから。