声の主は康太だった。

「プレゼント?」
「んだ。」
「て言うことは…。」

私の思考が止まった。

いや、その場の空気というか時間というか、とにかく全てのものが止まってしまったように思えた。

「驚かせて悪かったな。だけど、ふざけてるわけじゃないから。」
「う、うん。まぁ、座って話そうよ。」
「ありがとう。」

普通の教室のように並ぶ座席に適当に座ると、康太の方から話始めた。

「由佳は、お前を避けてなんかなかった。あいつは知ってたんだ、俺の気持ち。だから気を使っていつも先に帰ってたんだ。」

3送会の練習の時、いつも由佳が先に帰ってしまった理由が何故康太にあるのか、私は先を話すようにせがんだ。

「それは…」
「構わないから言ってよ。気になるじゃん。」
「俺は、俺はお前が好きだ。」
「え?」
「でも、どうしてもお前に話し掛けたり出来なくてさ…。そんな時由佳が俺の気持ちに気付いてな、協力してくれたんだ。」
「そうだったの?」
「うん。」

康太が私を好きだったなんて知らなかった。

人生で初めて受けた告白は、凄く驚いたけれど、どこかくすぐったいような気もした。