走り疲れて、歩き出した。

私は雨でびしょ濡れで、制服が体に張り付いてきてすごく気持ち悪い。

それに、髪がぐしょぐしょに乱れていつものポニーテールが台無しだ。



達川くんが見えなくなった後、ぽつんと公園の木の下で僅かだが雨露を凌いでいた。

「何が“好き”ってこと?」

「恋って何なの・・・。」

独り言が続く。

多少、自分でも嫌だけど、こうでもしないと私の心はあっという間に後ろめたい気持ちでいっぱいになってしまうから・・・。


空は相変わらずどす黒くくもっている。
雷光が見え、後からゴロゴロ・・・と音が聞こえた。


私は、いっつも損してる。


何もかも、自分の秘密はばれてしまうし。

人の言ったとおりのことはするし。

好きな人だって・・・。