卒業式は、やってきた。

彼は中学の制服を身につけていた。

私は、少しぶかぶかのブレザーにチェックのあまり目立たないスカート。


彼は、とってもキラキラと輝いて見えた。


私は、ずっと彼を見つめていた。

彼の姿。

私の初恋を無駄にしないように。


涙がほろほろと目から流れていく感覚がする。


この涙は、あなたのせい。


―――――そして、私は春休みをのほほんと過ごして中学生になったのだ。