私がなかなか受け取らないのを見て、じれったかったようで私の頬にぎゅーーっとタオルを押しつける。

ひんやりした感覚が伝わる。


「あっ、ありがとう!佐倉くん!!」


佐倉くんは、一度私の方を振り返ってから前を向いて走り出した。



どきっ・・・



私の中で何かが動いた。