しばらくして、私は先生に日陰の場所に連れて行ってもらった。

「ここなら、安心して今していることがわかるし涼しいだろ~?」
にっこりして先生が言う。

「ありがとうございます。」
私はうつむいて弱々しくお礼を言った。



ピーー!


笛がなり、休憩時間に入る。


あまりの暑さに私はぐったりしていた。


「平山、はい。」


にゅっと手が伸ばされる。


佐倉くんだった。



私は、佐倉くんの持っている布を見て、佐倉くんを見上げた。

「冷やしたタオルだよ。俺、心配性だから・・・持ってきた。」

暑さのせいか、佐倉くんの頬は少し赤くなっている気がした。