そんなことを悶々と考えていると、雨がふってきた。

『あーもう!!なんで?今日雨降らないっていったの誰!?』

誰も言ってないけど!

ただでさえ控えめなアイメイクを雨で落とされないように、近くの潰れた店に避難することにした。


通り雨かもしれないから、しばらくここで待ってみよう。



…なんて考えた私が馬鹿だった。

雨はどんどん酷くなる一方で、一向に止む気配はない。

15分無駄にした…。

くだらないことにガッカリしながら、携帯を取り出してお母さんのメモリを探す。

探したメモリに電話をかけていると、うっかり空を見そうになったから慌てて目線を下げた。