「送ってくれて、ありがとうっ」


「全然!!

風邪引かないように、気を付けて?」


「ありがとうっ。三浦くんもね?」


... ?


どうしたのかな。
返事がない。


「三浦く「それ、三浦くんって呼ぶの... 止めない?」


え... それって...


「じゃあ... か、叶多... くんっ?」


そう呼ぶと

嬉しそうに叶多くんは微笑んだ。


「ん。じゃあ、また明日っ!」


「え、あっ... 」


逃げた。

私は名前で呼んだのに

叶多くんが自分から言い出したのに

私の呼び名は“佐原さん”のままなんて。


なんだろう...


でもやっぱり、彼らしいと思う。