~蘭side~

え………まじかよ………。
あの渉が…帰ってきた。

華と、結婚をするという約束を果たしに………。


不思議と、
華が取られる。
そう思った。



だって、こいつは華の………初恋の人だからな。


「まじかよ………マジで渉なの?」

「うん。なら、証明してみる?」


「何で………?」






渉は、俺の耳元でこう囁いた。



「どちらが、先に華美ちゃん落とせるか♪俺の方へ華美ちゃん来たら、きっと小学校の頃の思い出とか蘇ってくるんじゃないかなぁ?」



そしたら、本当に結婚するね♪


と。




「お前………本当に渉………?」


「そうだと言っておるではないか!」


やばい。
華は、俺をお兄ちゃん的存在だとしか見ていない。
このままでは、華を取られる。




「分かった。やってやろう。」



その声が大きかったのか
華に聞こえてしまった。

「何を?」


「あ、いや…華は関係ないよ。」


そして、俺と渉の
真剣勝負が幕を開ける………。