「え………お前どうやって………」


「そりゃあこっちのセリフ。なんで華ん家にお前がいんの。」




それは私も聞きたかった………。
どうして私の家を知っているのか。
どうして、私の事に興味を持っているのか。
どうして………「俺が彼氏だから?」


「だから、私はあなたの彼女じゃないわ。」


はっきりと言う。

「お前なぁ………ふざけるのもいい加減に………」

新條渉は、蘭の言葉を遮り
おかしな事を言った。


「あれ?俺いってなかったっけ?君たちと同じ幼稚園、小学校だったんですけど?」

………………は?


「あなたみたいな人、記憶にないわ。」


「ひでぇwwwwww」


いや、笑い事ではなくて、本当に。

「いや、真面目に私、あなたと面識ないわ?」

だって、ずっと蘭と一緒だもの。
確かに幼稚園の時と、小学校の時は蘭以外にも仲の良い子はいたけど………

それは………坂本渉っていう………ん?
そういえば、名前一緒ね。苗字は違うけど。

「俺さぁ、何気あなた達と仲良かった
坂本渉ッつー人ですけど………」



「えっ。お前………渉?!」


え?え?


そう。
幼稚園と小学校の時、
私と蘭は渉とも仲が良かった。
坂本渉と。
小学5年生で引っ越してしまった。

それが………あなただっていうの?
新條渉。
あの可愛らしかった坂本渉が?

「でも確かに、大きい瞳はそっくりね………。」
「だな………」



「いやいや!本人だから!」


えっ………嘘。

だって、坂本渉は………私の初恋の………


「だから、帰ってきたの!」


「………………。」


「引っ越しの時に、華美ちゃんとした約束果たしに!」



約束………?


確かに………

"俺が帰ってきたら、結婚しよう!だから待っててな!"


って………。


「あ………………」



「思い出した?」

「いいえ。」←



「えぇえ?!」


どうしよう………

帰ってきた………