私、相澤華美(アイザワハナミ)

よく、ツンデレって言われます。
意味がわからないのだけれども。


私の性格は、とにかく人見知り激しくて知らない人に話しかけられると緊張して、相手を威嚇してしまう。


そんな、私にも一応トモダチはいるのよ?


船橋志(フナバシココロ)
っていうの。女の子なんだけどね、
なんていうか………一言で言えば………


「ねー華ちゃん。………んーと、なに言おうとしたんだっけwwwてへ。忘れちゃった(汗)」




バカ?
なのよね………あ。天然ともいえるかも。

志は、私とは真逆で全然人見知りしないの。
だから、ともだちなんて、私以上にいる。
なのに、私だけに甘えてくる。


これが、小学校からの付き合いというものなのかしら?


そして、もう一人。
ものすごいアピールをしてくる男性が………



「はーなっみちゃんっ♪俺と放課後デートしよ♪」


「志、帰ろ」


「( ̄□ ̄;)!!ガーン」


こいつ………入学して間もないのに私にずっと付きまとってくる。
ちょっと(相手が一方的に)話しただけなのに。
ここ1ヶ月、ろくに相手してないけど。

しかも、この人
新條渉(シンジョウワタル)っていうんだけど、
モテモテの人で………………私なんて顔なんか下の下なのに、性格もこんななのにずっと話しかけてくる。
私の何がいいのよ。ふざけるのも大概にしてほしい。


そんな、悩みを聞いてくれるのは
たった一人の幼馴染み………………

「よっ。おっ、志っちも帰るの?じゃあ俺も帰ろう♪」
「あっ!蘭ちゃん!」
「イー加減ちゃん付けやめてくんない?www」
「えー、じゃあ、蘭ちゃんが志っちってのを止めてくれたら止めよう!ドヤァ」
「いや、ドヤ顔されてもだな………www」





志がいってるのが、私のたった一人の幼馴染み。


奏 蘭(カナメ ラン)。
でも、蘭ちゃんってのもあながち嘘じゃないかもね。
だって、下手すれば志より美人だもの。
カッコいいじゃなくて、美人。


「いーからほら、帰るんでしょ?行くわよ。」


「おぉ、華。なぁ、あそこで、こっち見てる人、華の知り合いかなんか?」



………?


あ。
「知らないわ」


アイツ………まだいたの?!
もう帰りなさいよ!
なんなの?!


「なー、お前だれ?俺らになんか用か?」


あっ!
バカ……………。ばか蘭。
はぁーーー………もうっ!どうして私の周りバカばかりなの?!
志は別として。
蘭といい………あの人といい………



「俺?」
「いや、あんたしかいねぇ。」


もう、6時近くだから廊下に私たち以外、人はいないようだった。


「俺は、まぁ簡単に言えば………」

チラッと私を見る新條渉。


「華美ちゃんの、彼氏かな?」


ニコッ………。

と、笑う。



ん?

今、あの人なんて………………?


「は?お前、なにいってんの?」


「いやだから、華美ちゃんの彼氏♪あ、俺新條渉だから。名前。よろしくっ!」


はぁぁあーーー?!
誰もいない廊下に、ただ私たちの声が響くだけだった。