外野の声などまるで気にならない様子で、灼呀君は高々と拳を掲げ、
「――だが、お前は俺が認めた唯一無二のライバルだ」
言って、その手を高野君に差し伸べる。
「強くなれ、高野!そしてまたこの俺に挑んで来い!俺はいつだってお前の挑戦を受け入れ・・・」
「さっき教室で約束したよな!?」
「ん!?」
灼呀君の言葉が遮られる。
「俺が負けても放課後付き合うって・・・」
「あ?あぁ、言ったっけかな?」
さっきの演技がかった口調がすっかり普段の彼に戻っている。
中二ごっこは強制終了だ。
「じゃあ・・・付き合ってくれるんだよな・・・!?」
「・・・・・・うん?」
「ゃ、やったああああぁぁぁ!!!!」