「じゃ、これパパんとこ持ってくわ」

――コンコン。

「パパぁ?入るよぉ?」
一言断ってドアを開ける――・・・。

「何奴!?」

そう言って振り返ったのは、戦隊ヘルメットの男だった――。

「アンタこそ何奴だよ」
ツッコんでしまった。

「俺だ」
あっさりとメットを取って正体を明かす灼呀くん。

「パパのコレクションを装備させてもらった」
嬉しそうに語る彼の腰には、戦隊ベルト。
両肩からはマントがたなびいている。

「あーよかったね」
テキトーにあしらう。
「てゆーかパパってゆーな、私のパパなんだから」
「お?なんだ、初菜。やきもちか?」
ニヤリと笑ってパパが茶化す。
「違うし」
でも急速にそんな仲良くなられると、なんか複雑な気がしないでもない・・・。
――そうよ。
突然押しかけてきて好き放題されてる感がする・・・ってゆーか、他人の家なのに私以上にフリーダム過ぎない!?

・・・だからだよね?
このモヤモヤは・・・・・・。