[ 坂 屋 【さか や】 ] 。



店内の周りは 複数のライトで 囲まれたような 造り。
木の ぬくもりも 感じるのに 相変わらず


客足が  いな い。




こういう ざわつかない場所を 啓太が
・・・好むのは 少し 解るような 気もする。


啓太は 五月蠅い 団体【ところ】が  大嫌いだか ら。




ここへ 入る前、 私の胸は  踊ってい た。
それなのに、 境である、居酒屋の 敷戸の先を 越すと

盛り上がりが  すっかり消えた。




啓太の姿が  なかったか ら。