真夜中に僕は突然の電話の音で起こされた。

最初、目覚まし時計だと思い手を伸ばしたのだけれど音は鳴り止まなかった。

時計を見ると午前4時になるところだった。

出ようかと迷ったが、僕は受話器を取らなかった。

けたたましい音で鳴り続けた電話は30秒程で鳴り止んだ。

重い沈黙がそこにはあった。

一体誰が、僕に何の用事でこんな時間に電話をかけてきたのだろう。

眠れないので僕は朝食の献立を考えた。

不毛な考えを巡らすよりも、それはずっと現実的だった。

――賞味期限の近い食パンをトーストにして、前に買ったキャベツもいい加減古いからニンジンも使ってコールスローサラダにしよう。

そこまで考えていたところで僕は眠りについた。