あれ?ここはどこ?真っ暗。
何も見えないよ・・・。
怖い。助けて・・・。誰か・・・。

光が差した時、そこは知らない場所だった。


【ppp…ppp…】
カチッ・・・。

「ん~はぁ・・・もう朝。」
私はデビル。12年前にボクは捨てられた。

「デビル~おはよ~」
こいつは、フラワー。こいつも捨て子だ。
でも、こいつは妙に「明るい子」という感じのやつだ。
ボクはこいつが苦手というより「嫌い」に近い。

いつもの様に着替えを済ませゆっくり過ごしていたら、やたらと騒がしい。
新しい捨て子でも来たのであろうか・・・。
すると、
カチャ・・・

「デビル・・・オヤが来たぞ。」

ここでオヤというのは、里親という意味だ・・・。
何回か里親のもとに行ったのだか、あんまり長続きはしなかった。
こんなやつだからね。

「初めまして、デビルです。」
相手の顔を見る前にお辞儀をした。
そして顔を上げると・・・

「羅衣(ライ)?」

そこにはなぜかボクの名前語った、女・・・の子がいた。
ボクは一生懸命頭の中で考えた・・・が、分からなかった。

「私は久瑠 紗妃(クル サキ)って言うの。」

「誰だ、テメー。何しに来た?」

つい、口を悪くして聞くと係員に止められた。

「やっぱり覚えてないんだ。」

悲しそうにうつむく彼女をみた私はさらにわからなくなった。
色々考えていると、「また来ます。」と言い残して出て行った。

「オヤってあの子が?」

と係員に聞くと、「資料を持っていた。」だからオヤだと思ったらしい。
あんな子供、知らねーと思い、部屋に戻った。