ようやく運び終わって、資料室に座り込むその子。
「はぁーー終わったね。相川くんお疲れさま」
「あぁ…お前もな」
「へへ…なんかこんなに量あったから、達成感半端ないね!」
「まぁな」
この子はいつもこうやって笑顔なんだろう。
俺は…この高鳴っている気持ちがわからない。
ほんとになんなんだろうか。
「じゃあそろそろ戻ろう??」
「そうだな」
「よいしょ」って言いながら立ちあがり
俺より先を歩き出す。
俺はその子の後ろ姿を見ながらついて行く。
そしたら急に振り返って
「夏休み楽しみだね!!」
--ビク!!
いきなり話しかけられたからビックリした。
「あ…あぁそうだな!」
その子はまた前を向いて歩きだす。
…やばい。なんなんだこれ。
なんか自分がおかしくなっていく。
あっという間に教室について
「じゃあまたね!って言ってもクラス同じだけど」
また笑顔でそう言う。
やっぱり同じクラスだったんか…
「ありがとな!!」
「どういたしまして」
にこってして俺に手をふるなり
席に戻って行った。