俺らの変なやりとりを見てたその子は
「ほんとにいいの?こんなに大量なのに」
「いいんだよ。あいつらいたら厄介だろ」
「ん~…そうかなぁ」
なんか納得のいかない様子だけど
「とりあえず早く案内して。」
「あっ!!了解です!」
そう言って敬礼のポーズを見せる。
こいつ変わってるな…
*..*..*..*..*..*..*..*..*..*
大量の資料を何回か1階と2階を往復しながら
2人で運ぶ。
この量は半端ねぇ。
江本あいつ…
「意外に大変すぎだね…これ」
疲れたのか息をきらしながら言う。
「…ありがとな」
そう言った俺を見るなり、にこってして
「ううん!あたしもよく担任にぱしられるから、大変だろうなって手伝いたくなる衝動にかられちゃって」
--ドキ。
俺は自分の中で何かが動いたのを感じた。
それと同時に顔がものすごく熱い。
なんだこれ…
「ふ~ん」
…よく見たらこいつ…かわいい。
それによく笑う。笑顔もかわいい。
…って。誰だよ俺!!
初めて女に対して【かわいい】なんて思った。
そんなこと死ぬまで思わないって思ってたから
動揺してしまう。