俺はその次に出た結菜っちの
言葉を聞いて固まる。
「好きだって…勘違いしてた…」
は?!勘違いって…どういうことだよ…
驚きのあまり声が出ない。
そんな俺を知ってか知らずか
結菜っちは話し続ける。
俺がいるのが当たり前だと思ってた
近すぎて大切な存在だって気づいてるようで
気づいてなかった
結菜っちの頭の中は、俺でいっぱいだった
…これって俺…期待してもいいのか?
気づいたら俺は押し殺してた
自分の気持ちが溢れてた。
「あたし…柊斗が…」
最後まで言葉を聞かずに
俺は結菜っちを抱きしめる。
俺…もう無理だ。
「柊斗…?」
抱きしめてる俺に結菜っちは
不思議そうな声で名前を呼ぶ。
そうだよな…あんなに冷たい態度で
接しときながら…今さら…
でももう溢れだした気持ちは簡単には
治まってくれない。
「結菜っち…ごめん…ほんとごめん…」
俺は必死に必死に謝る。
心なしか声が震えてる気がする。