向いた途端に


--スっ!!!



俺が持ってた退学届を瞬時に奪った結菜っち。



俺は咄嗟に「おい」って言って奪い返そうとしたら






「ダメ!!!!!」



そう言いながら




--ビリビリ




俺の退学届をビリビリに破った。


俺はいきなりのことで頭がまわらない。




「何やってんだよ」


少し怒ったような口調で言ってしまった。

全然怒ってなかったけど…それより驚いた。




そんな俺に結菜っちは



「柊斗!あたしやだ!!」

「なにが」

「学校…辞めちゃやだ…」

「だからまた俺に惨めな「違う!!!!!」



俺の言葉を遮って…何かを必死に伝えようとしてる。

そんな結菜っちに動揺を隠せない。




「違うよ!あたし気づいたんだ」


「なにに…」


少し聞くのに躊躇ってしまいそうになるけど…





「あたしね…大樹先輩が好きだって…」

「知ってるから」



なんだよ、そんなことかよ…

それを最後に伝えに来たってことか?



「ちゃんと聞いて!!」

「……」



あまりの迫力に黙りこむ。

それじゃないのか…?

もう俺頭悪いからわかんねぇよ。