寝起きだから体が重い…
姉貴は朝っぱらから元気だよ…
「柊斗ちゃんと説明してもらうからね」
「はいはい」
俺はソファーにどさっと座り込む。
姉貴は俺の隣に座った。
「それで?なんで謹慎になったの?」
「…殴った」
それを聞いた姉貴は深くため息ついて
「落ち着いたと思ったのに…またやっちゃったの」
「別にいいだろ」
「よくないわよ!お父さんもお母さんも悲しむわよ」
「悲しむって…俺のことなんかどうでもいいって思ってるだろ、あいつら」
「そんなことないわよ。仕事仕事だけど、ちゃんと柊斗のことも考えてる」
絶対あり得ないことだ。
俺のこと放ったらかしだったくせに
なにが考えてるだよ。
「俺…もうあいつらのすねかじりやめるは」
「どういうこと?」
「学校辞めて仕事探して、出してもらった学費分を返す」
「そんなの無理に決まってるでしょ!!」
「はぁ?!無理かどうかなんて、やんなきゃわかんねぇだろ」
俺をバカにすんな。
「絶対辞めさせないわよ…」
そう言って姉貴は時計を見るなり
「そろそろ時間だから行かなきゃ」
「とっとと帰れバカ姉貴」
「万年反抗期ね、柊斗は…」
呆れたようにそう言う。
お前がうるせぇからだろ。
「あたしとりあえず帰るけど、この話はまた今度ね」
「いいよ。もう」
しつこいから軽くあしらう。
めんどくさすぎる。
「じゃあまた来るね!ちゃんと学校行くんだよ!」
--バタン!!
姉貴はそう言い残し、嵐のように去って行った。