チラッと結菜っちを見たら
さっきの勢いで割れたグラスを拾おうとしてる。
危ねぇじゃんか。
「そんなことしなくていい!!早く出てけ」
もういろいろと嫌になって
つい怒鳴ってしまった。
結菜っちはものすごく怯えてる。
「でも…」
怒鳴ったのに、結菜っちはまだ何かを躊躇ってる。
もう…やめてくれ。
「いいから!!!!もう俺に構うな」
そう言ったら「わかった」とぼそりと呟いて
とぼとぼと部屋から出て行った。
ほんとはこんなことしたい訳じゃない。
でも…もう俺が結菜っちを好きでいる
資格がない。
このまま頑張っても
振り向いてくれる可能性だって
ないよな。
あいつら最初から両思いだし。